バイオ飼育日記NO.3

2009年03月05日
しばらく寒さが続きヒーターが点きっぱなしでしたが、今日は晴れて水温も20℃まで上昇しました。
来週10日からの大潮に向けて2舟ほど産卵用の舟に雄雌を合わせ始めました。
仕上がりの早い魚から順に仕掛けて行きます。
明け二歳の雄雌 オスは追っかけの強い明け2歳雄を3匹

こちらは4歳の雌です。魚名は産卵マシーン
明け二歳より仕上がりが早くお腹ぼちょんぼちょん!!

産卵前に雌は狂ったように餌を求め、産卵直前になると泳ぎがそわそわして舟の角や周りを
泳ぎ回るようになります。(兆候が全く無く、お腹も堅いまま産んでしまう雌もいますが・・・・)

産卵舟をセットする前に産んでしまったことが良くありますので、
雌のお腹が怪しくなったら早めに合わせておいた方が良いと思います。
参考までですが、HONOは雄雌合わせる時は更水のみにしています。
3日程して産まなければ、また水換え(全部)をしてセットし直します。その繰り返しですね。
餌は通常通り、赤虫を与えていきます。
ヒーターの設定温度は19度にしています。

2009年03月11日
昨日、3月10日に今年最初の産卵がありました。
最初に出来上がった本命の雌です。
掛け合わせたい雄もしっかり使えましたので、とりあえず大満足!
自然産卵で半分、人工授精で半分って感じです。孵化率も良さそうです。
しかけておいた網と産卵藻はプラ舟に移しました。
人工授精分は発泡スチロール(省エネ)で孵化させます。
発泡スチロールの箱は保温力が優れていて80W〜100Wで十分ですので、電気使用量を抑えることができ
ます。何たってブレーカーが落ちたらアウトですからね!
自然産卵分 人工授精分

孵化させる設定温度は21℃にしています。(20℃以下にならないように)
雄の精子で少し白濁し泡立っていますが、バイオシークスルーのバイオAだけ少し入れました。
翌日には白濁も臭いの消えて、きれいになります。
後は蓋をして日除けをして、孵化を待ちます。
バイオAのみ少し投入
孵化後ブラインを与え始めるまで、バイオシークスルーは投入しません。

お腹ボテ仔ちゃんはすっきりしましたね〜!
産後も順調です。 人工授精の雄

HONOは何時産卵しても良いように網と産卵藻を舟の一角に入れておきます。
ちゃんと産卵藻の周りで産んでくれるので、全面に網を敷く必要がありません。
産みそうになってから仕掛けるのは結構失敗が多く、何度も池でもらしてしまって・・・ということが多いので
水換え度にセットしておきます。(産卵したら網と魚巣ごとプラ舟ヘ・・・)
現在、サーモの設定温度は18℃です。晴れた日は21℃程度まで上昇します。
いきなり腹ボテになる仔もいるので、良く観察していきます。

この雌はここ2日で急激に腹ボテ・・・産卵直前?
おちりの穴が紫色になってきました。
こちらでは雄が、早く産め〜とお腹突っつき攻撃!
雌も根性があってなかなか産みません。

※お知らせ※
3月15日(日)にHONOの所属する喜楽らんちゅう会で二歳品評会及び売りたて会が行われます。
今回、お友達の山田芳人さんと智教らんちゅうの智君が、愛知県からはるばる参加してくれることに
なりました。山田さんは売りたて用に魚を10匹ほど準備してくれるそうですので楽しみにしています。
昨年の日らん当歳魚東大関の系統・・・ゲットしちゃおうかな?
どなたでも見学及び販売魚の購入はできますので、お時間のある方は是非お越し下さいね。
HONOも売りたて用の魚を持って行くでよっ!・・・・えっ?いらないって〜!!そりゃ失礼しやした。

2009年03月13日
本日も産卵がありました〜!昨日も2腹産んで今日で4腹目になります。
朝、舟を除いてみると産卵している舟の魚は産卵藻の周りに集まっています。
雄は興奮して雌を追っかけ回していますので、直ぐに分かりますよ。
網の上を手で触ると卵が確認できます。
産卵藻と下に敷いた網はプラ舟に移します。雌の腹がぺっちゃんこになっていれば全部産みきっています
が、今回はまだ半分程度のようですので、残りは絞ることにしました。

今日の産卵はピンポン系の雌どえ〜す! 湯沸かし器で水温を合わせヒーターの設定温度は
21℃にしました。後は蓋をして日除けです。

HONOは人工授精にラップを使います。質の良いラップでないと卵がくっ付きます。(HONOはNEWクレラップお気に入り!)
本来両手で行いますが、カメラ撮影のため片手でやっています。あっ・・・魚落としちゃった・・・
ラップを被せたボールに更水を入れ必ず雄の精子から絞ります。(掛け合わせたい雄)
紫外線で精子が直ぐに分解されてしまうそうですので、必ず日の当たらない場所で行います。
ラップが被せられるサイズのボール(お椀) 精子が出ているの分かるかな?

雌は両手でないと絞れないので、撮影できませんでした。
上画像と同じように右手で腹からご老公様(肛門様)にかけて絞り、左手は腹を下から押すようにして絞ります。
数回に分けて同じように絞ることもあります。卵が出切るとお腹がぺこぺこになりますよ。

3月10日の人工授精分の卵は真っ黒になってきましたね。孵化率も良さそうです。
当日バイオAを少し入れましたで、精子の白濁や臭いもきれいに消えて更水のようになりました。
3月10日の人工授精分

2009年03月15日
本日は、先日ご紹介させていただきました喜楽らんちゅう会の二歳品評会&売りたて会です。
HONOのHPを見てきたいただいた方もおり、遠くから本当にありがとうございました。
秋の品評会並みにの人数・・・すごい・・・ にっこり笑ってお約束のピースサイン!

HONOは六席・七席・十二席をいただきました〜!
六席 七席

名古屋から早朝新幹線で東京まで、来ていただき本当にありがとうございます。(会場は埼玉県だけど・・・)
山田さんと日本で会うのは久しぶりです。前回は韓国・・・その前はタイだったかな?
お疲れのところ早速、記念撮影!なかなかえ〜写真が撮れただぎゃ〜!
左からHIRO君  山田さん  智教らんちゅうの智君

品評会後はHONOの飼育場にも寄ってもらいました。山田さんは5年ぶり2度目のご来店〜!
魚も見てもらい色々勉強になりやした。今年はオラもがんばるぞい!気合はいつも十分!

2009年03月17日
昨日から毛仔が泳ぎだし始めました。
HONOは孵化しだしてから泳ぎだすまでヒーターの設定温度を21℃から23℃に上げます。
しっかり泳ぎだしたら、1日1℃づつ下げて再び21℃に戻します。
毎年の事ながら、孵化したてはこんなにちっちゃいんだ〜!・・・とつぶやきながら舟を覗きます。
見えるかな?

HONOはブラインシュリンプを与え始める前に産卵藻と網は取り除いてしまいます。
(数日経って、取り除くとブラインの死骸のゴミで飼育水がぐちゃぐちゃになりますので・・・)
ゆっくり丁寧にじゃ〜ぶじゃ〜ぶじゃぶ!

すっきり〜!! HONO丸<SP>の細かい泡でたっぷりエアー供給

本日からブラインシュリンプを朝夕少々与え始めました。
孵化して3日ぐらいは食べられる量も微量ですので、少な目に与えています。
まだ量が少ないので小さいバケツで
シュリンプを孵化させています。
シュリンプ孵化器 
幼生を取り出す(濾す)専用に使っています。

えーと・・・シュリンプの幼生を濾してと・・・えーと写真を撮ってと・・・
べちゃっ!・・・きゃ〜!!・・・地面に落としてしまった〜!
良い感じで孵化してますね〜!写真を1枚「パシャ」・・・その瞬間・・・ひ・さ・ん・・・・

いきなり餌抜きかよ〜!・・・でも少し余分に作っておいて良かった〜!
気をとり直して残った分で・・・
バイオシークスルーA/Bは明日から投入開始します。
少なくなってゴメ〜ン♪誠にすいまメーン♪

気分転換に、双子のリリーズのシンクロ夜スイミングです。
雄雌の兄妹ですが、よう似とるでしょ!

今年の大本命の雄と雌です。
昨年の3番仔(雄) 昨年の2番仔(雌)

雄に向かって「共に精子が枯れるまでがんばりましょう!」・・・全然意味分かんない・・・

2009年03月19日
朝、舟を除いた時にこんな感じに産卵藻も群がっていれば、産卵が始まっているはずです。
産卵が始まったばかりでしたので、今日は発泡スチロールの容器に絞りました。
お産婆さんになったような気持ち・・・お産爺さんかな?
みんなすごい勢いで泳ぎ回っています。<二歳軍団>

3月10日に産卵した1腹目の稚魚です。
餌やり開始から3日経ちました。最初は少ないかと思いましたがそこそこ数が多いかも?
ミジンコも少しですが、入れてあります。
1回目の選別までにはミジンコもこの中でたくさん増えると思います。
バイオシークスルーA/Bは16日と19日(本日)投入しました。(1日置き)
(シュリンプの死骸や稚魚の糞をバイオが分解してミジンコが食べる・・・素晴らしいコンビネーション!)
しっかりシュリンプを食べています。 容器の中のバイオ全部ではありません。少な目

これは昨日の画像ですが、17日に産卵した親魚の舟です。(自然産卵)
網の上では足らず、舟全体に卵がびっしり!1万コースかな?4歳の雌ですが卵の粒がでか〜い!!
飼育水もかなり汚れていたので、丸1日経った翌日に飼育水を抜いて更水を入れ換えました。
(卵は丸1日経ってからの方が安定するので、1日ずらしました。)
更水は貯水タンクで水温合わせ(21℃)にした水を使いました。
飼育水を全部抜いて、更水を入れ換えました。

飼育水が汚れた舟で産卵した場合、こういった方法で孵化前に水換えをすることもあります。
1回目の選別まで水換えできないので、なるべく綺麗な水で孵化させたいですよね。
まさかこの中から日らん東大関が産まれるとは・・・妄想はまだ早いっちゅ〜の!

2009年03月23日
18日に発泡スチロールに絞った卵が順調に孵化しました。ちょっと数は少なそうですが・・・
孵化したばかりの仔は泳ぎだす前に舟の縁に頭を上にして素直に引っ付いています。
セミみたいですね。この状態を「稚魚が立つ」と言うそうです。
明日から産卵藻を外しシュリンプを与え始めます。その後様子を見てプラ舟に移動する予定です。
明日には元気に泳ぎだすでしょう!

3月10日の一番腹は本日で産卵から2週間が経過しました。餌を与え始めてから1週間です。
ミジンコも少し入っています。バイオシークスルーとミジンコのダブル生物ろ過です。なんちって!
孵化した稚魚の数は思ったより少なかったですね。う〜ん!出来は何とも・・・

孵化した稚魚の数は多い場合は、日々大きくなってきますので、1週間目で舟を2つに分ける時もあります。
HONOはだいたい餌を与え始めてから10日〜2週間で1回目の選別を行います。

20日に人工授精した卵ですが、一ヶ所に固まり過ぎて失敗こいてしまいました〜!卵のまき方が下手!
黒く見える卵が受精卵です。後2日で孵化です。

HONOはブラインシュリンプを2回濾して使用しています。以前は1回濾して与えていましたが、
エラの欠けた仔が多く出てしまったことがありますので・・・
こんな感じで、シュリンプを濾しています。一回目  二回目はシュリンプ用の網で

お勤めの方はブラインシュリンプを与えるのが大変ですよね。朝晩1回づつ与えられれば良い方です。
稚魚は当面の間24時間シュリンプを食べられる状態が良いので、なるべくシュリンプが長生きできるために
稚魚の飼育水を0.2%程度の塩分濃度にすると良いと思います。(シュリンプを与える時期)
あくまでも、稚魚がしっかり泳ぎだしてシュリンプを与え始めてからですが・・・
HONOは孵化した舟(例えばプラ舟)約50リットルに対して100gの塩を入れるようにしてます。(0.2%)
これぐらいの塩分濃度であれば、稚魚には影響は無いようです。

お〜!すご〜い!お腹ベコベコ〜!
こらこらっ!いたずらしちゃ〜いけません!

2009年03月27日
お花見のシーズンがやってきました。
明日からETCの高速料金値下げだけど、車にETC付いてないから今年も近所でお花見の予定なのだ!
今年も・・・これでいいのだ!(家族の声・・・よくないよくない!)

発泡スチロールの箱で孵化させた仔の水換えを行いました。
3月13日産卵(18日孵化)の仔ですので、選別はまだ少し早いですが、舟の余裕もないので水換えと共に
予備選別を行いました。
手でぐ〜るぐる〜!! ゴミも取れて、泳げない仔の選別終了です。
40cmのボールに稚魚を移し、ボールの中の水を手で回し、しばらくすると真ん中にゴミや奇形で泳げない
仔が集まります。割り箸を付けたエアホースでさっと吸い取ります。
最後に目に付いた曲がりやフナ尾を簡単に撥ねて、水換え終了です。

稚魚の時期に大きな舟(水量の多い)を使用すると、電気代が大変なのでしばらくはこんな感じで使用して
います。(今年はブレーカー落ちないように気をつけよ〜!)
FRPの舟の中にプラ舟を置いています。

プラ舟ジャンボも稚魚でフル活動になってしまったのだ!
バイオシークスルーA/Bは2日に一回投入しています。
ブラインシュリンプの死骸は有害物質を多く放出していますので、ちょくちょく水換えのできないこの時期は
とっても有効です。水温も21℃ですので、バイオがしっかり活性しています。
こんな感じの泡がでます。(バイオ酵素)

2日程前ですが、精製水による人工授精を試してみました。
リンゲル液は一般に手に入りづらいので、精製水でしたらドラッグストアーで簡単に購入できます。
500ml1本105円と清涼飲料水並みの値段です。
HONOはセールで1本50円だったので4〜5本まとめて購入しました。
お椀にラップを被せて・・・ 精製水100mlほど・・・
雄の精子を絞ってから雌の卵・・・
片手じゃできないよ〜!
今回卵が少なかったのですが、
無精卵は1個も無く、ばっちり受精していました。
何回かトライしてみますので、結果が良かったらご報告いたしますね。


2009年03月29日
少し早いですが、今日は晴れて暖かかったので3月10日の最初の仔を選別してみました。
※産卵3月10日
※孵化3月15日
※餌やり開始3月17日
※予備選別3月24日
※1回目の選別3月29日(1回目の選別は餌を与え始めてから10日〜2週間の間)
予備選別で舟底にへばりついて泳げない仔は吸い取りましたので、選別は少し楽になります。
点々に見えるのは舟の中で殖えたミジンコです。 HONOには必需品の拡大鏡
大きめの網で稚魚を選別盆に少しづつ移します。 一番小さい餞別網で選別開始
稚魚を寄せた洗面器は、この時期水温が急激に下がってしまうので、ホーロー洗面器を使い舟に浮かべて
おいた方が良いと思います。今日は数が少ないので一気に選別しちゃいますが・・・

一回目の選別ではサシは分かり辛いので、フナ尾・ツマミ・スボ尾・曲がりの仔を撥ねていきます。
出来の悪い時は良い仔だけ抜いていきますが・・・
ツマミちゃん!かっこい〜!目が変・・・ 言わずと知れたフナ尾ちゃん!きゃ〜怖い!

一回目の選別では尾の開き具合は強調せず、多少お開きの弱い仔も残していきます。
こんな感じの仔は良いかも?

今回の選別で500匹ほど残すことができました。
この段階で稚魚は孵化から何倍にも大きくなっています。
一舟に与えられる餌(ブラインシュリンプ)の量は限度がありますので、選別はあまり遅らせないで魚が大き
くなった分しっかり減らしていく必要があります。上手なタイミングで減らして行くことが良いらんちゅうを育て
るコツだと思います。

一回目の選別で撥ねる仔がいないほど出来が良い場合、舟を幾つかに分けて選別を遅らせることも・・・
あったらい〜な〜!


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